#4・僕の生きる道 (127.) (終)
余命一年が宣告から一年三ヶ月経ちました。2003年3月、あと少しで卒業式で生徒を送り出す、、、
その前に今主人公が教えている学年と欠かさずやり続けた合唱のコンクールがありました。
当初は受験勉強の妨害だとして悪評でした、しかし今を生きることも大事だと主人公の激しい主張により続行。結果的にその思いは生徒達に伝わり、合唱と受験の両立という形がスタンスとなっていました(主人公の病気を生徒が知ってからは尚更)。
予選で主人公は指揮をしましたが、その直後に倒れてしまいました。妻となった彼女や受験を終えた生徒(ある一人を除いて全員現役合格した)は大いに心配しました。しかし、主人公の想いが一致している彼ら彼女らにとって今やるべきことは、今を一所懸命やる、つまりどんな逆境にもめげずに最後までやる。それが大事だと彼ら彼女らは気づいていました。
予選突破した彼らは、主人公の意思により唯一不合格だったある生徒を指揮者にして本戦に臨みました。(これもどんな逆境にもめげずに最後まで頑張ることの大切さを不治の病気と戦う主人公なりのメッセージだったかもしれない)
静かなら天寿全う
主人公は倒れた後主治医からもう家には戻れない元どおりには戻れないと言われてました。(つまり後は死に向かっていくだけ……)
妻も以前から覚悟していましたが、やはりいざとなると悲しさのあまり涙が止まらなかった………
それでも主人公は目標がありました。
欲を言えば卒業式で自分の生徒を見送る
しかし、そこまでの命すらないことはわかっていたようです。
それでもその前にある合唱コンクールで成長した彼らを見たかった
それが、主人公の最期の望みだったのです。
そして、死を覚悟して主治医をなんとか説得して、コンクール会場へと向かいました。
曲は「仰げば尊し」、主人公は成長した彼らを見ました。そして、余韻に浸れました。そして、妻に
「僕は余命宣告を受けた時、それまで生きてきた28年間を後悔しました。しかし、今その28年間が愛おしいです。何故ならこの1年間が28年以上に有意義な生活でした。もう悔いはありません」
っと妻に言って、息を引き取りました。
五年後
主人公の死後五年、未亡人となった妻は再婚はまだしておりませんでした。
そして、毎日欠かさず訪れている場所がありました。それは、、、
世界に一つだけの花(木)
でした。
妻は夫の死を克服し、前へと歩み始めていたのでした………
メッセージ
余命の生き方、それがこのドラマの始まりの語りかけでした。どのように余命を過ごせばいいのか?それが一番最初に与えられた宿題でした。
私は「君の膵臓を食べたい」と比較して、語りましたが、実際のところ余命の過ごし方は人それぞれあると思います。
しかし、個人的にこのドラマでの余命の生き方には、ある大きな宿題がありました。
それは、
「生きるとは?」
日常生活をも含んだこの問題。それが、このドラマにおける最大のメッセージだったと思います。
以上が僕の感想となります。
ここからはこのドラマの告知や名場面の解説やキャスティングや主題歌との関連性などを語っていきたいと思います。
ドラマの告知
今回取り上げさせていただいたドラマは、
「僕の生きる道」(2003年 フジテレビ 火曜10時枠)
でした。
火曜10時枠としては初代GTOについでの高視聴率を出しました。
(Wikipediaより)
YouTubeでしか見れないのでリンク貼っておきます(一部音無しの部分があります)
第一話- YouTube
第二話- YouTube
第三話- YouTube
第四話- YouTube
第五話- YouTube
第六話- YouTube
第七話- YouTube
第八話- YouTube
第九話- YouTube
第十話- YouTube
第十一話- YouTube
キャスト
全てWikipedia抜粋です。(非常に長いです)
主要人物
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中村 秀雄〈28 → 29〉
演 - 草彅剛(SMAP)(少年時代:池田優哉)
主人公。私立進学高校「陽輪学園」の2年G組→3年G組担任で生物教師。1974年(昭和49年)12月18日生まれ。幼い頃、教会で聖歌隊の合唱を目の当たりにし自身も合唱に加わったことがきっかけでテノール歌手を夢見ていた。典型的な事なかれ主義で冷めた性格をしており、それまでの人生を可もなく不可もなく生きていたが、28歳のある日[3]に健康診断の再検査でスキルス性胃癌と診断され、余命一年と宣告される。最初は自暴自棄になっていたが、やがて「残りの人生を悔いなく生きる」ことを選び、ビデオ日記や合唱部の設立など死の直前まで自分が生きた証を最大限に残す努力を始めた。副担任のみどりに恋心を抱いており、余命を知った直後に強引に迫り拒絶され、改めて正面から告白して振られるが、その後の生き方の変貌に認識を改めたみどりから逆に告白される。その後、余命を知ったみどりに対し、当初は拒否するも、金田医師の助言などもあり、結婚。結局、宣告された余命より3ヶ月長生きし、最期は生徒達の合唱をみどりと二人で鑑賞しながら、意識が薄れゆくなかで「砂肝......」[4]と呟き、2003年3月13日16時30分、みどりに寄り添われて亡くなった。享年29(満28歳没)。
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中村(秋本) みどり〈25〉
演 - 矢田亜希子(少女時代:飯田千秋)
ヒロイン。2年G組 → 3年G組副担任で国語教師。のち秀雄の妻。食べることが大好きであり、好きな焼き鳥の種類は砂肝。がんを告知された直後の秀雄と食事に行った際の出来事で、最初は秀雄を軽蔑するようなそぶりをみせるが、次第に彼の今を生きるさまに惹かれるようになり、あらためて自分から想いを告白し交際をはじめ、ほどなく結婚を申し出る。秀雄の病状を、皮肉にも秀雄が生きている証として付けていたビデオ日記から知ることになるが、それでも結婚の意志は揺るがず、秀雄もあらためてみどりにプロポーズする。結婚後は秀雄の最大の理解者となり、合唱コンクール終了後、生徒たちの歌声のなかで秀雄の最期を看取った。特番での断片的描写に依る限り、秀雄の死後から数年経っても再婚はしておらず、秀雄に逢いに思い出の木の場所へ度々出向いている模様。
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秋本 隆行〈55〉
演 - 大杉漣
みどりの父で陽輪学園理事長。妻を亡くし、みどりと2人暮らし。几帳面な性格である。当初、久保とみどりの仲をとりもとうとするが、みどりの気持ちを知り、また、秀雄の言動から秀雄を再評価するようになる。秀雄の病と余命を知り、親としてみどりとの結婚に反対する一方、それらを反対の理由とすることは命の大切さを伝えるべき教育者として許されず、その間で葛藤する。しかしながら最後には彼らの姿勢に祝福を送り、残り少ない彼らの結婚生活を見守るようになる。
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金田 勉三〈43〉
演 - 小日向文世
秀雄の主治医。秀雄に対して死の宣告とも取れる告知をした人物。秀雄に対して「今を生きる」ということを説き、「1年って28年より長いですよね」という心境へと導いた重要人物。秀雄のメンタル面のケアは定期診療時に常に行っていた。みどりが秀雄の運命の相手だと極めて早い時期から分かっているなど、先見の明のようなものを持っている。その反面、以前自分の言った話を忘れて覚えていないなど、とぼけたユーモラスな一面も持つ。しかし、そんな金田でも「医師として」の自覚も持ち合わせており、秀雄の死の直前に合唱コンクールへ出向く秀雄に対しての外出許可を医師として頑なに拒み続けた。
同僚教師編集
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久保 勝〈30〉
演 - 谷原章介
数学教師。秀雄とは対照的に授業は好評で、教師として優秀な人物。秋本から次期理事長として、みどりの結婚相手に、と眼を掛けられていた。みどりに対しては理事長の娘という立場とは関係なく恋愛感情を抱いており、アプローチを掛けるも、価値観の相違もあり振られる。終盤では、太田との接近が伺われた。
- 太田 麗子〈38〉
演 - 森下愛子
英語教師。同僚の久保とは互いに軽口を叩き合っている。秀雄の服用している薬が癌で亡くなった彼女の叔母のものと同じであったため、秀雄が癌であることを悟った。みどりの相談相手にもなり、2人の生き方を応援するようになる。「私の目はごまかせないの」が口癖。
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岡田 力〈23〉
演 - 鳥羽潤
新任の社会科教師。
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赤井 貞夫〈35〉
演 - 菊池均也
体育教師。時折、新婚の愛妻と喧嘩した挙句、岡田の部屋に転がり込むことがある。
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古田 進助〈45〉
演 - 浅野和之
陽輪学園教頭。当初は理事長の秋本に唯々諾々と従う一方で教師には厳しく、事なかれ主義を伺わせる中間管理職の典型のようだったが秋本から秀雄の余命を聞き、秀雄の残りの人生に悔いのないようサポートするようになった。
2年G組 → 3年G組生徒編集
中村が担任を務めるクラス。当初、彼が担当する生物は受験に反映されないため生徒たちは授業を聞いておらず、彼に対しても無関心だったが、その後の彼の行動や言動、合唱を通じて生徒たちは心を開いていった。
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杉田 めぐみ
演 - 綾瀬はるか
クラスの中で誰も聞いていない秀雄の生物の授業を唯一聞いている真面目な女の子。歌手になるのが夢なので大学へ進学するつもりはない。進学するかどうか悩んでいたが、中村の言葉を受け、その夢に突き進むことを決意。ちなみに彼が提案した合唱にも最初に参加している。
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田岡 雅人
演 - 市原隼人
医学部志望だが、人を助けたいという動機ではなく金のためである。しかも彼女である萌の妊娠騒動で「金なら出します」などと命を軽んじる発言をしたため、中村から「人の命を何だと思ってるんだ」と胸ぐらを掴まれ、進路懇談で「医者になる資格はない」と言われる。その後、中村との揉み合いになった際に不注意で足を怪我するが、その責任を「突き飛ばされた」と彼に押し付ける。だが秋本を通じ、秀雄からの手紙を読み反省する。PTA会長の母のことをママと呼んでおりマザコンの気がある。秀雄の命が残り少ないことを、赤坂とともにクラスの生徒の中で最初に知る。
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吉田 均
演 - 内博貴(関西ジャニーズJr.・後関ジャニ∞)
官僚の家系の息子で、久保に「僕は官僚にならなくちゃだめ」と言うなど強いプレッシャーにさいなまれている。なかなか成績が上がらず、中村の言葉を受けて合唱にすすんで参加するクラスメイトたちに嫌味を言ったり、授業中に質問する生徒に「授業妨害」と言ったりと心が不安定なところがあり、合唱にも最後の1人になるまで参加しなかった。後に「合唱が息抜きになればなと」という中村の真意を知り、改心。中村からの推薦で合唱コンクール決勝で寝たきりになった彼の代わりに指揮を行った。大学受験に失敗したが、5年後に母校で中村と同じ生物の先生となり、生徒たちに恩師がいつか話してくれた話をした。
名場面・名シーン
- 同僚の先生の披露宴でのお祝いの言葉
秀雄の同僚である赤井が結婚。
披露宴でお祝いの言葉を求められた秀雄はこれから赤井夫婦が歩んでいく道、経験していくであろう事を次々と話していきます。
そして将来、どちらかの命が先に消える時に後悔する事のないように…という言葉を残します。
これから生まれるであろう子供、そして年老いて夫婦一緒に旅行を楽しむ…
そういった当たり前に描く将来像が余命1年と宣告されている秀雄には描くことが出来ない。
その事を知らない人たちにお祝いのスピーチをする秀雄が可哀想で切なくて胸が苦しくなります。
【僕の生きる道】中村先生の素晴らしい結婚スピーチ - YouTube
- 第6話「悲しきプロポーズ」
草彅剛さん演じる中村秀雄が矢田亜希子さん演じる秋本みどりに自身の病気と余命を告白するという回です。「ピピ島」というワードが頭に残る回でもあります(笑)
秀雄とみどりは話が進む中で交際をするようになります。秀雄は自身の病気について早くみどりに話さなければと思ってはいるものの…なかなか踏み出せません。
みどりは秀雄との将来のハネムーン旅行の行き先について話をしている時にようやく秀雄が自身の病気と余命を告白(プロポーズ)し、別れを切り出します…
告白後のみどりの気丈な振る舞いと涙、ビデオを見つめる秀雄の悲しい顔シーンに号泣です。
- 第7話「間違われた婚約者」
母親に病気について話をするために実家のある田舎へと帰る秀雄。途中思い出の教会に立ち寄りますが、そこにはなんとみどりがおり、話の流れで秀雄に実家に泊まる流れに…
結局、病気を母に告白することができずに終わってしまう秀雄ですが、気持ちに対して正直に生きるみどりの姿勢、母の手紙、同僚の言葉により「正直な」気持ちをみどりに伝えます。
そして母親へ病気を告白するための電話をみどりに寄り添われながらする…
のですがこのシーンが本当に号泣です。電話が進む中でどんどん丸くなっていく母親の悲しげな背中はとっても印象的。
- 秀雄の病気を知り、結婚に反対するみどりの父
今までは早く結婚しろ…!と言っていたみどりの父。
みどりの結婚が決まり嬉しそうに準備しています。
しかしそんな父にみどりは秀雄の病気のこと、
胃がんで余命が少ないことを告げます。
秀雄の事を気にかけつつもやはり大切な愛娘を病気の男の元にはやれないと言った父に
みどりの言い放ったセリフ
「死ぬとわかっている男は彼だけじゃない、世の中の男全員よ!」
とても印象的でした。
- 第10話「最後の誕生日」
秀雄が29歳の最後の誕生日を迎える回です。
合唱と受験を両立させるために模試でA判定を目指し努力する生徒。その努力は報われ生徒全員がA判定を取り合唱を続けることができます。合唱コンクールの予選も通過し本選へ向けての練習の時、生徒とみどりがサプライズで秀雄の29歳の誕生日をお祝い。
「ありがとうございます。僕は今日29歳になったんですね。29歳です…」
その後誕生日とハネムーンを兼ねて秀雄とみどりは温泉旅行に出かけます。
夜ふと目が覚めたみどりは一人ソファに座る秀雄を見つけ近づきますが……グスン、、、
- キッチンの消えそうな蛍光灯
いよいよクラスで出場する合唱コンクール予選当日。
家を出る前に矢田亜希子演じる秋本みどりがキッチンの蛍光灯がきれそうな事に気が付きます。
「帰ったら新しいのに替えよう」
といって新しい蛍光灯を置いておき、家を後にします。
しかし秀雄はコンクールで演奏終了とともに倒れ病院へ。
容態が悪く入院し、もう家には帰ることが出来ないという結果に。
秀雄の家に帰ったみどりは電気をつけ朝家を出る前の事を思い出します。
そして家に帰ったら消えそうになった蛍光灯新しいのに替えようと言っていた秀雄の事を思い出し涙します。
消えそうな蛍光灯がまるで秀雄の命を表しているかのようです。
- 「余命1年と宣告される前の生活が愛おしい」
医者から余命1年と言われ、それ以来悔いの残らないように精一杯生きてきた秀雄。
そんな秀雄は余命宣告を受けてからの約2年間を経て、それまでの特に余命を意識せずに暮らしていた日々が愛おしいと言った。
宣告を受けてから精一杯、悔いの残らないように生きてきたからこそ感じられるそれまで何もない平凡な日々への愛おしさ…とても素晴らしいシーンでした。
- 生徒達の歌う「仰げば尊し」の中、永遠の眠りにつく秀雄
コンクールが終わり観客の帰った会場で2人きりで話す秀雄とみどり。
そこへ秀雄の生徒たちがやってきます。
そして全員で仰げば尊しを歌い始めます。
その曲に合わせて秀雄は今までの出来事を走馬灯のように思い出し、そしてやがてみどりの話しかけに応える事がなくなりみどりの肩に寄りかかって眠るように息を引き取ります。
今までコンクールの練習を一緒にしてきた生徒達の歌声の中、最愛の妻の横でなくなっていった秀雄の姿に涙が溢れないはずがありません。
名言
- 読まなかった本
ここに「1冊の本」があります。
この本の持ち主は、この本を読みたいと思ったので、買いました。
しかし、今度読もう今度読もうと思いつつ、すでに1年が経ちました。
この本の持ち主は、これを読む時間がなかったのでしょうか?
たぶん違います。
読もうとしなかった。
それだけです。
そのことに気づかない限り、5年経っても10年経っても、持ち主がこの本を読むことはないでしょう。
受験まであと1年です。皆さんの中にはあと1年しかないと思っている人もいるかもしれません。
でも、あと1年しかないと思って何もしない人は、5年あっても10年あっても何もしないと思います。
だから、1年しかないなんて言ってないで、やってみましょう。
この1年、やれるだけのことをやってみましょう。
- 「たとえ明日世界が滅亡しようとも、今日私はリンゴの木を植える。」
- 「誰かに甘えられたり頼られたりすることで幸せになれることもあるんだからね。」
世界に一つだけの花
作詞は当時覚醒剤で逮捕されていた槙原敬之さん。それがSMAPに提供という形でSMAPの曲となりました。当初は、あるアルバムの一曲に過ぎませんでしたが、草彅剛さん主演のこのドラマにおいて草彅さんの意向により急遽最終回エンディングにこの曲が取り入れられることとなりました。無論これが絶賛され、この曲は日本版We are the worldともいわれるほどヒットしたのでした……
また、当時起きていたイラク戦争の反戦歌としても取り上げられたそうです。
エンディングで世界に一つだけの花流れているシーン↓
「愛と死」
このドラマ、フジテレビ火曜10時枠で僕シリーズ第一作として出されたものでした。テーマは「愛と死」。重いテーマでしたが、その名の通り筆者の私も深く考えさせられました。
愛については、僕自身あまりしたことがないので(全くだろ笑)特に何もいうことがないんですが、死(どちらかというと生きることについて)についてはよくかんがえさせられましたね。
人生苦しい時だっていくらでもある。いくらでも自殺したくなる。それでも余命一年という運命を受け止め、これまでの28年とは比べほどにならないほど有意義に過ごした主人公中村先生の姿には生きるとはこういうことなんだなぁ…つまり「生きる」ことについて学ぶことがありました。
こんなメッセージのあるドラマ今はないですよね…。こういう系本当に作って欲しい…
それか…
再放送してほしい
このコロナ渦だからこそ再放送する意味あるのではないでしょうか?
本当に見ていて深く考えさせられました。ありがとうございました。
最後に今回初めて下書きみたいなものを作ってから記事にしてみました↓
それでは……