U8Sefia

大学一年生ブログ初心者です。基本的に自分の趣味について語っています!是非見て下さい!

139. 歴史から学ぶ人間の悪い癖〜人は追い詰められると実現不可能なことでさえ期待し希望を感じる〜

救済

 

 

、その言葉はpositiveな意味合いだ、しかし時にそれは恐ろしい言葉になる。

明日も危うい人々にとって救済とは奇跡的な言葉だ。たとえそれが実現不可能であっても人間は「救済」という言葉に惹かれる。そして、過去に人間はその実現不可能な救済への道を歩んだ結果大きな間違いを何度もした。

 

何度も同じ間違いをする。仕方がない、人間は学ぶ動物であるとともに忘れる動物でもあるのだから。しかし、少しでも忘れないように人間は工夫をしているつもりだ………

 

その工夫の一つとしてあるのが歴史として残すことだ。

 

私はそれで作られたいわゆる人間の悪い癖の一つとして、

人間は経済的になどで追い詰められた時、理性を失い現実と夢の区別が出来なくなり、たとえ実現不可能でも希望や救済という名のもと惹かれていってしまう

というのがあると思う。

ということで、今回は実際人類史上この事象が起きた似たようないくつかの事例を紹介し、どのような時に人は誤った道へそしてどのような時に正しい道へ行くのかを考えていきたいと思います。

 

 

ナチスドイツ

(皆さんもご存知かと思います)

第一次世界大戦で負けたドイツはヴェルサイユ条約戦勝国から超多額の賠償金を要求されました(全植民地没収も)。それによりドイツでは超ハイパーインフレが起きてしまいドイツの通貨は紙切れそのものとなってしまいました。

人々の生活は困窮し、絶望下にありました。

そんな中現れたのが

 

 

ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(通称ナチス党)

でした。その求心力はドイツ国民を引き込みました。

ナチスならこのドイツを立て直してくれるに違いない!」

みんなヒトラーの雄弁にとらわれていきました。

そして、ナチス党は公正な選挙で過半数を獲得しあの暴走状態へと発達していきました………

このナチス、国民の支持を得るために行ったのがユダヤ人迫害、いわゆる共通の敵作りでした。たとえ考えが違くても共通の敵がおりそいつを叩けば利害が一致する。いわゆる「敵の敵は味方」ってやつです。

 

ちなみに、ナチスはこの共通の敵作戦をソ連外交にも利用しました。この被害者にあったのがポーランドでした………

 

 

オウム真理教

1980年代後半から90年代前半、バブル崩壊で不況に陥っていた日本には多くの行き場を失った人々がいました。そんな中「救世主」の名の下勢力を広げたのが麻原彰晃(松本智津夫)率いるオウム真理教でした。

やはり、不況で現実に絶望を抱いていた人にとって「この世の中は間違っている!」と唱えるオウム真理教は魅力的でしたでしょう。

しかし、麻原彰晃はこの世の中を変えるために用いたのがいわゆる

「ポア」

でした。ポアとは簡単に言えば人々をあるべき姿に正すというヒンドゥー教の言葉でした。麻原はこのポアをするという名の下なら人を粛清つまり殺しても良いと信者に伝えました。さすれば世は正しくなると……

 

恐ろしい考えですが、麻原は信者を洗脳しこの考えを理解させそして松本サリン事件や地下鉄サリン事件などを引き起こしていくのでした。

 

 

戦前の日本

世界恐慌により不景気に陥っていた日本、そこで陸軍の中の関東軍が思い付いた景気対策満洲攻略でした。世に言う満洲事変。占領した満洲は国土が豊かで国民の希望でした。

しかし、そこから始まったのが軍の暴走、いわゆる軍国主義でした。しかし、同じ軍国主義だったドイツやイタリアと違い日本には天皇がいて大和魂があり、それによりより暴走して行ったのでした。国全体が暴走しちゃったわけですからこれは大変ですよね……

 

P.S.その後満洲では1960年代に中国最大の石油埋蔵が見つかりました。

もし戦前にわかっていたら……

 

 

国史

これに関して以下参照↓

130. 同じことを繰り返す近代中国史 (私の歴史の記録書 part4) - U8Sefia

 

 

ロシア革命ソ連建国

一番残酷な革命。本当にどんな残虐なことが行われたのか想像を絶するかもしれない……

平等」を意識したマルクス社会主義を都合のいいように解釈したレーニンら革命家たちは「平等」を掲げて国民を味方にしてロシア帝国を倒しました。

その後慢性的に暴走したソ連は結果的に国家の衰退を招きソ連解体へとつながりました。

 

 

中華人民共和国

社会主義をレベルアップさせた考え方共産主義、それを取り入れたのが毛沢東ら率いる中華人民共和国でした。10億の農民を味方にして蒋介石ら率いる中華民国を倒して建国した国中華人民共和国

強制力の強さは周知の通り、今後どうなることやら……

 

 

結論

これらからだからといって「救済」という言葉が危ないかというとそういうわけではありません。救済をもとにした宗教的な考えであるキリスト教の源であるイエス・キリストがまさにいい例です。

そう、こういういい例がある、そして「助ける」という意味があるからこそ人はとりあえず追い詰められたらとにかく「救済」という言葉に惹かれる。

周りが見えてない状況になってしまう。

資本主義が台頭するこの世界で、自分の幸福ばかりが注目される中、「自分の幸福のためなら」ということで幸福にしてくれる「救済」という言葉に危ういんじゃないんでしょうか?

これまで「救済」という言葉によって起こってきた人類史における負の遺産はいくらでもあります。学んだつもりでもいずれ忘れてしまうのが人間ですが、

改めてそのような歴史を認識しない限りこれからの資本主義社会において未曾有の事態が起きる可能性はあると思います。

もしくは、もう起き始めているかもしれません。それは、自由重視の資本主義のデメリットから生まれた

共産主義

かもしれません。自由な社会重視の世の中から生まれた強制力の強い共産主義。これもまた「救済」の名の下人々が洗脳されてしまうかもしれません……

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。良かったらいいねまたは読者になって下さい。よろしくお願いします。

 

 

それでは……