90. この二人の思いとは…
今回はメッセージ性強すぎる戦争邦画ということで「硫黄島からの手紙(2006年)」「永遠の0(2014年)」について話していきたいと思います。
まぁ、どちらも有名すぎますよね。皆さんもご存知かと思うのであらすじなどは基本的に省略させていただきます。
硫黄島からの手紙
第二次世界大戦または太平洋戦争での1945年硫黄島における日米の戦い。日本軍は大本営から一週間粘ってくれといわれ、米軍からは3日で落とせる島だと思われていたが、なんと日本軍は一ヶ月も耐えた。それを題材とした作品ですね。
「なんか、日本軍をあたかも美化して大和魂は凄い的な映画なんでしょ。」
と思う方いらっしゃると思いますが、なんと今作、アメリカ人が監督なのです。それで日本側から描いた「硫黄島からの手紙」アメリカから描いた「父親たちの星条旗」を出したのです。つまり、敵であったアメリカ人からでさえ認められた戦いなのです。
感想として栗林中将演じる渡辺謙、主演の嵐の二宮さんが抜群でした。よく描けていてなかなかのめりこめました。(2016年頃鑑賞)
なんか映画の感想は書き始めると止まらなくなるので簡潔にこの一文でまとめました笑。(メインはそれではないので)
永遠の0
零戦に乗った主人公のおじいちゃんからのメッセージを突き止めていく作品。(2014年劇場で拝見)
感想としては三浦春馬のまさに若者の感じ(実際自分のことですね笑)、岡田准一の気迫のこもった演技(当時大河ドラマ軍師官兵衛の主演も務めていた)すばらしいかったです。原作を読んでないんですが、百田さんの内容性好きです。
この二作品が伝えたかったメッセージとは?
あくまでこれから書くことは個人的に思ったことです。ご了承を。
この二作品の共通点として主人公の師匠的な栗林中将又は宮部久蔵両方とも反戦主義だったことです。映画内でははっきりと口で反戦主義を唱えていますが、恐らく当時の日本下でそんなことは言えなかったでしょう(例えそう思っていたとしても)。
そりゃそう思うでしょう。いくら軍国主義、全体主義であっても自分の死を恐れるのは当然のこと。
しかし、その二人とも最後には玉砕そして特攻で散っていきます。そして、硫黄島からの手紙だと主人公に永遠の0だと主人公の今のおじいちゃんに生きる希望を託します。
何故この二人はあえて自分の死を選択するようなことをしたのでしょうか?
自分が生き残るために、敵に投降やそのまま島に不時着した方がいいではありませんか?
そう単純にそう思いましたが、実はそこに1番のメッセージがあるんだと思います。
- 個人的解釈
個人的にその時の二人には希望という言葉があったはずです。家族がいるのにこの負けがほぼ確定している戦争に駆り出され、早く家に戻りたい気持ちは山ほどある。そして家族からも必ず帰ってくると約束してしまった。
しかし、この戦争の後は日本という国すらなくなってしまう。日本に対して誇りをももっていたはずです。いわゆる愛国心ですね。
だからといってそれがすぐに特攻や玉砕につながるわけではありません。
家族を守る上でも愛国心を貫くためにも彼らが抱いた希望は新しい日本でした。
希望に満ちた日本、そのような日本になって欲しかったはずです。
そこで出した結論がこれです。
新しい日本を作るためにはより若い人たちが必要だと、ならば自分が生き延びるよりもより若いものが生き延びてそして新しい日本を作る方がいい。
それで、彼らはその若者を守るために、壊れた零戦をあえて若者に託したり、敵に投降するように命じたのです。
そして、それは若者たちに自分の意思を渡すことでもあり、その若者が自国へと帰れば、自分の意思が戻ったことにもなり、家族との約束も果たせると思ったのです。
決して、自分が玉砕や特攻をしたところで戦況が変わるとは思ってなかったでしょう。
しかし、彼らは信じていたのです。自分より若い人たちを生かすことで日本の未来が明るくなることを。そして、その明るい世界の下、自分の家族が少しでも幸せになれるように。
そのためつまり若者を生かすためには、自分の死を受け入れても良い。
そのような感情だったのではないでしょうか?
全ては今の愛国心で釣る軍事政府が変わり、日本がより良い方法に進んでいくためにやったことではないでしょうか?
いずれにせよ、日本が明るくなれば、自分の愛している人や家族も幸せになる。そう信じて、若者に託したのではないでしょうか?
そしてその魂は現在まで続いているのです……
以上が個人的解釈です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
では……